スタッフがボタニカルアート講座を体験してみました



身近にあるお花は長く残しておけないけれど、絵に描けばずっとそばにあります。 小さなかわいいお花から、ちょっとずつ透明水彩絵の具で描いてみませんか?


青葉アートスクールにて2022年2月より新しくスタートした「菅野義久 ボタニカルアート講座」 「ボタニカルアートって何?」「どんなふうに絵を描くの?」魅力を伝えるべく、青葉画荘スタッフが講座を体験してみました。講座選びの参考にしていただければ幸いです。

【目次】 1.ボタニカルアートとは?

2.講師・菅野義久先生について

3.使用する画材リスト

4.今日のテーマ「ニチニチソウを描こう」

 ボタニカルアートのポイント  -1.構図を決めるには、実際に紙を後ろにあててみよう  -2.見たそのまま描く=実寸大で描く

 -3.茎はどこに繋がって、葉脈はどんな形をしているか観察する  -4.清書は鉛筆を立てて、紙に溝を掘るように1本の線で描く  -5.水はえのぐ  -6.筆の表面で塗る  -7.みず筆と、から筆  -8.震える手は指で押さえよう  -9.植物の名前と科名、自分のサインを入れるまでがボタニカルアート

5.菅野義久ボタニカルアート講座は水曜日に開講中


【1. ボタニカルアート、とは?】


ボタニカルアートとは、一般的には植物画と呼ばれます。写真が無かった頃、航海先で見つけた植物も持ち帰るまでに枯れてしまう為、それを学問的に精密に描き取り持ち帰ったことが始まりです。その為、葉脈や葉の付き方等も絵画表現として自由に描くのではなく、実際の様子をきちんと描きます。そのように図鑑の挿絵として描かれていたものが、アートとして発展していきました。




【2. 講師・菅野義久先生について】


<略歴> 平成16年/杉崎紀世彦・文子に師事

平成18年/創作はがき日本大賞で優秀賞

平成22年/富谷市にてボタニカルアート教室開催

平成24年/アークオアシス(泉)教室開催

平成26年/第30回植物画コンクール入賞 令和4年2月/青葉アートスクール教室開催




ボタニカルアート=図鑑の挿絵のようにきっちり細密描写をしなければばらない、初心者には難しそう…と不安になってしまうかもしれませんが、菅野先生は正確で細密な描写を要求される植物画であることを踏まえながらも、形式にとらわれすぎず、楽しく絵を描くことを大切に指導されています。 何色をどれくらい重ねるのか、重ねるタイミング、順を追って丁寧にお教えくださいますので、ボタニカルアートや水彩画の初心者の方も安心してご参加いただける講座です。 自由に描く創作的発想というよりも、目の前にあるものをそのまま描くボタニカルアート講座は、初心者の方にも入りやすい講座だと思います。



【3. 使用する画材リスト】


「菅野義久 ボタニカルアート講座」では、 ホルベインケーキカラー透明24色セット、cotoman水彩紙ブック中目 B5,B4、3連筆洗器、梅皿12㎝、デバイダー、ユニまたはハイユニ鉛筆(H,2H,4H各1本)、プラスチック消しゴム、筆(大、中、小)といった画材を使用します。画材は青葉画荘店舗にて購入できます。※筆のみ、講師がその都度ご相談承ります。



【4. 今日のテーマ「ニチニチソウを描こう」】




それでは早速、講座を体験してみたいと思います。 今日描くモチーフは、初心者にも描きやすい「ニチニチソウ」。 ニチニチソウは毎日新しいお花が咲くことから日々草という名前がついているのだそうです。毎日お花が咲く様子が見ていて楽しく、お手頃価格なので観賞用にもオススメだそうです。

【ポイントその1. 構図を決めるには、実際に紙を後ろにあててみよう】

まずは、ニチニチソウを描く角度と紙の向きを決めます。ボタニカルアートでは、植物を見たそのまま描く為、実際にニチニチソウの後ろに用紙をあてて、縦横どちらの向きの構図が良いか考えます。 今回は、お花が縦に伸びているので、用紙を立て向きにすることにしました。


【ポイントその2 見たそのまま描く=実寸大で描く】


ボタニカルアートは、創造的ではなく見たそのままを描きます。実寸大で描く為に、デバイダーでサイズを測り、用紙に描き写します。デバイダーの使い方が特徴的ですね。 先生曰く「脳と目はウソをついてしまうので、きちんと測る」のだそうです。

花芯から花びらの先までを測り、

そのまま紙におろして、鉛筆であたりをつけます。

それを花びら5枚分繰り返して、花部分のガイドラインを描き起こします。



よく観察してみると、花芯から花びらの先のツンとしたところまでのラインは、真っすぐではなく、曲線を描いています。これを直線で描いてしまうと、実際とは異なる「ウソ」になってしまいますので、よく観察します。 横からのぞき込んだり、花びらを持ち上げたりしてよく観察しながら、重なっている花びらの線もそのまま重ねて描きます。



あとで清書するので、このように線が重なっても気にしません。それよりもしっかりと正しい形を描いていきます。 花びらと花びらの隙間は、描いているうちに見失ってしまうので、塗りつぶしておきます。


【ポイント3. 茎はどこに繋がって、葉脈はどんな形をしているか観察する】


これも、「なんとなくこの辺~」といって描くのではなく、しっかり観察をします。横から見ると、花芯の真後ろから伸びて、くの字に曲がっています。


観察した様子を踏まえて、茎と葉を描いていきます。 葉の生える位置は茎に対して左右対称か交互か。 葉脈の主脈に対して、側脈は左右対称か交互か。 そこもきちんと捉えて描いていくのがボタニカルアートだそうです。植物の種類によって葉脈の形には決まりがあり、それを適当に描いてしまうと、植物として「ウソ」になってしまうからです。 ※今回はお試し講座の為、葉の数を省略して描いています。




【ポイント4. 清書は鉛筆を立てて、紙に溝を掘るように1本の線で描く】


あたりの線が描き終わったら、2Hなどの硬い鉛筆を使い、1本の線で清書します。 短い線を重ねたり、迷い線は描きません。鉛筆をとがらせて、紙に溝を掘るようにして描きます。鉛筆が寝てしまうと線が太くなるため、立てて描きます。

下書きでは重ねていた花びらも、上のラインだけ描きます。


清書し終わったら、プラスチック消しゴムで叩くようにしてガイドラインの線を消して線画は完成です。 ここまでで1時間くらい。ちょっと休憩してから、着彩に進みます。

こちらが先生の見本の線画。迷いのない線で美しいですね。丁寧かつ早いのは、日々の観察力の賜物なのだと思いました。





【ポイント5. 水はえのぐ】


菅野先生のボタニカルアート講座では、三つの仕切りに分かれているトリオ筆洗器がオススメだそうです。筆を洗う用の水、混色用の水、きれいな水と用途で分けています。 まず、水を梅鉢パレットに汲みます。先生は、2本の筆をお箸のように持ち、水を挟むようにして汲むそうです。これは筆1本で水を汲むより断然早いです。どんどん汲めるのでびっくりしました。スタッフも明日から真似することにします。 「瑞々しいものを描くときは水をいっぱい使う。水は絵の具」とのこと。

今日だけでその境地にたどり着くのは難しかったですが、水がいかに大切か、見極められるかどうかの大切さはよく感じました。 水はどのくらいか、何色をどのくらい混ぜたらいいか、筆に含ませる適量の絵具量はどれくらいか、どのくらい乾いたら次の色を重ねるかなどのタイミングも、その都度、菅野先生が教えてくださるので、安心です。





【ポイント6. 筆の表面で塗る】


汲んだお水に溶かした赤などでベースの色を塗っていきます。 塗る時の筆の向きも大事だそうで、場合によっては紙をくるくると回しながら「筆の表」で塗り続けるのが筆ムラにならないポイント。 言われてみると、塗りやすい向き、塗りにくい向きがありました。


【ポイント7. みず筆と、から筆】

ベースを塗り終わった後に、中心からやんわりと色づくピンクを塗ります。 絵の具のついていない、水だけを含ませた筆・みず筆と、水も絵の具もついていない筆・から筆の使いかたがポイントとのこと。


まず、グラデーションのキワに、水の防波堤をつくります。

その内側から中心に向かってピンクを塗ります。そうすると、水の防波堤部分にピンクがじんわりにじみます。ピンクと水の間の余分な分をから筆で吸い取ったらグラデーションのできあがりです。じんわり色づきました。






葉っぱは葉脈を挟んで手前と奥では色が異なります。奥にカーブしている分、暗くなっています。 花びらと同じく、葉脈の手前にみず筆で防波堤を描き、その手前を黄緑色で塗り、余分な水分をから筆で吸い上げます。

【ポイント8. 震える手は指で押さえよう】





よく観察すると、ニチニチソウの花芯の周りには更に濃い点々模様があります。 手が震えて細い筆で線が描けない時は、もう片方の指で押さえると安定します。




花びらが重なって影になっている部分を混色した濃いピンクで塗ります。この時も同じようにみず筆とから筆も使います。乾いたら、花芯を塗って完成です。




【ポイント9. 植物の名前と科名、自分のサインを入れるまでがボタニカルアート】



色を塗り終わりましたが、ボタニカルアートの本当の完成は、植物の名前、科名、作者のサインを入れて完成です。植物の名前と科名はカタカナで書き、『科』のみ漢字で書きます。 写真が無かったころ、航海先の植物のデータを持ち帰る為に絵を描いたことに発端するボタニカルアートだからこその最後の仕上げなのだなと思いました。





大きな紙に1輪では寂しいような気もしましたが、額装イメージをしてトリミングしてみると、とても良い感じです。 ボタニカルアートの原画は、マットの後ろに混色した色の試し塗がたくさん隠れているのだとか。絵具の色そのままで塗ることが無いので、試したカラー見本があるんですね。今後、植物画を見る時は、マットで隠れた部分にも思いをはせそうです。



ボタニカルアートは初めての体験かつ、普段水彩画を描いていないスタッフでも、2時間でここまで形になりました。 実際の講座は2.5時間なので、もう少し線画や着彩の書き込みができると思います。

こちらは、菅野義久先生のお手本のニチニチソウ。 主脈だけでなく側脈の形や、芽吹いたばかりの葉も描かれています。花びらのグラデーションや凹凸も描かれています。





【5. 菅野義久ボタニカルアート講座は水曜日に開講中】

青葉画荘スタッフによる「菅野義久 ボタニカルアート講座」体験レポはいかがでしたでしょうか。 一見、難しそうに見えるかもしれませんが、水彩画で悩みがちの混色の仕方や、絵具を重ねるタイミングなど、1工程ずつ先生が順番に教えて下さるので、絵を描くことが初めての方も安心して受けられる講座だと思います。 また、「好きなものを自由に描こう」というフリースタイルが苦手な方にとっても、ある程度の枠組みがあるボタニカルアートは、取り組みやすいジャンルだとも思いました。 先生は、ボタニカルアートを描くことによって、植物に対する観察眼が磨かれるため、散歩の時間やバスの待ち時間などに見える世界も楽しくなると仰っていました。目に入ったちょっとした植物も「側脈は対になっているかな?互い違いになっているかな?」などの視点が生まれますね。 こちらの体験レポが、講座検討の手助けになりましたら幸いです。 「菅野義久 ボタニカルアート講座」

定員:10名(受講生大募集中)

講師料:7,000円(3ヶ月6回分)※別途教室利用チケットの提出が必要です 開催日時:月2回 水曜日 10:00~12:30 必要用具(画材等)

ホルベインケーキカラー透明24色セット、cotoman水彩紙ブック中目 B5,B4、3連筆洗器、梅皿12㎝、デバイダー、ユニまたはハイユニ鉛筆(H,2H,4H各1本)、プラスチック消しゴム、筆 上記は青葉画荘店舗で購入することができます。ご予算:1万円程度。 ※筆(大、中、小)は講師がその都度ご相談承ります ※お花などモチーフ代はその都度集金致します ボタニカルアート講座についての詳細、カリキュラム表はこちら 【お申込み受付の流れ】

1. 青葉アートスクールお問い合わせフォーム、または青葉アートスクール公式LINEよりお申込みください。折り返し、スタッフより入会のご案内をいたします。 2. 一階・青葉画荘レジにて教室利用料チケットをご購入ください。

3. 受講日初日に、青葉アートスクール受付(青葉画荘二階)にて利用者登録をさせていただきます。 (お名前、ご住所、電話番号の記入) また、アートスクール受付にて講師料7,000円(3ヶ月6回分)と「教室利用チケット」を1枚ご提出ください。

その際、青葉画荘ポイントカードで入室チェックをいたしますので、一緒にご提示ください。


受講日2回目以降は、参加毎にアートスクール受付に教室利用チケットを1枚提出していただきます。

なんらかの理由で講座を欠席された場合の教室利用チケットの提出は不要です。


1クール(3ヶ月6回)すべてに参加された場合の受講料の合計金額は、

講師料7,000円+教室利用料1,320円×6回=14920円です。


※講師料は1クール一括前納制です。現金支払いのみとなります。

※原則として納入された講師料はお返しできません。

※教室利用チケットは1枚1,320円です。クレジットカード、電子マネーがお使いいただけます。青葉画荘ポイントも付与されます。 ※その他、青葉アートスクールのご利用案内をご覧ください。